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― 魔女の本棚 ― 

【2】魔女の最低条件 −魔女の思考方法論−
   1.魔女の最低条件
   2.考えることの重要性
   3.考えることの楽しさ
   4.クロッキーとデッサン、思考の習熟度
   5.魔女としての「考える作業」
   6.魔女と考えること、まとめ

 

5.魔女としての「考える作業」

考えるということが大切だということは今まで述べてきました。
しかし、何をどう考えていてもよいというわけではありませんし、考えない方がよいものもあるのです。

一般に「考える」ということは大きく分けると2種類あります。

@目的を持って考えるもの
Aただ、漫然と考えるもの

そして、当然魔女として、あるいは魔女志願者として求められるものは@の「目的を持って考える」という思考活動です。むしろ、Aの「ただ漫然と考える」という思考活動はしないほうが良いのです。この2つの線引きは難しいのですが、そうした難しい線引きは「魔女としてのキャリア」を積んだあとに考えればよい問題で、魔女志願者や初心者魔女は「明確な目的を持って考える」という思考活動を意識して行えばよいと思います。

ただ、ここで注意していただきたいのは「どういう目的を持って考えるか」です。
魔女志願者や初心者の魔女は

・直接魔女に関係するもの
・その他の目的

と、はっきり分けていただきたいのです。最もやってはいけない考え方は

「日常の問題を魔女と関係付けて考えること」

です。これは絶対にやってはいけません。これをすると大きくは次のような深刻な弊害が出てきます。

・何でも魔女や神(女神)と関連付けて考えてしまう癖がつき、自分では気がつかないうちに現実逃避の癖がついてしまう。
・日常のものと関連付けてしまうことにより、神聖なものとそうでないものの区別がつかなくなってしまい、その判断力の修正がきかなくなる。
・自分の目の前の困難や現実的な課題などを自力で乗り越えなければいけないときに、魔女や神(女神)などを無意識に「自分への言い訳」にしてしまい、乗り越えずに迂回してしまうことになり、人間としての成長ができなくなる。

他にもあるでしょうが、すぐに思いつくだけでもこうしたことがあげられます。


例えば、魔女の道を志している男性が、自分にとって魔女というものは人生にかかわるものだからという「もっともらしい言い訳」を自分に用意して、魔女になることや、魔女であることと自分の好きな女性に対する想いを関連して考えていたとします。

幸い最近は私の周囲にそうした人を見かけることがなくなっているのですが、かつてよく見た例で、失恋したり、恋人ができなかったりというように恋愛に問題を抱えた若い人が、魔女になれば、魔女になったというだけで何かが良い方向に変化すると思ったり、魔女になることで恋愛を断ち切れると思ったりすることがあります。そうした人が、本当は魔女に向いていないという事実に目をつぶり、魔女の修行を現実逃避としてしまうこともよく見かけました。

実際、私のところに相談に来た男性志願者でそうした人は多く見受けられましたし、自分の失恋相手の女性と女神を関連付けて色々と考えて、おかしな方向に行ってしまった人もいました。そういう傾向を持つ人は仮に強引に魔女になったとしても、結婚などを機に辞めてしまう人が多いということも事実です。

また、自分が努力をしていなかったり、自分の向き不向きをまったく考えずに仕事を選んでしまったりした結果、仕事がうまくいかなくなった、というのは誰でもが当たり前だと思う、と思うのですが、そうした現実から目をそむけて魔女になればうまくいくに違いないと考えたり、もっとひどくなると魔女になっていなかったからうまくいっていなかったのだ、などという破綻した思考状態になってしまうことも見かけました。あるいは単純に努力が足りなかっただけなのは本人以外の誰の目から見ても明らかなのに「これは神(女神)に与えられた試練だ」などと思い込んで、それで現実的努力をするならまだしも、そうした努力をせずに祈りや「試練の意味」について考えることばかりに時間を割いてしまい、ますます事態が悪化していくなどということすらあります。

しかしながら、こうした例によるまでもなく、魔女であることと恋愛や仕事は当然関係ありません。しかし、そういう人の多くは残念ながらこちらがいくらアドバイスをしても「いや、これは私なりの考え方なのです」などと言ってそのまま突き進んでいきます。やがて、彼らの正常な思考能力はかなり減退してしまい、また、本質を間違えて思考活動してしまうことに慣れてしまうので悪化の一途をたどることが多いのです。

これらの例で言えば、ようするに「自分を客観的に分析」して、その上で「自分が間違っている」あるいは「自分が不足していると思う」事に関しては魔女とは無関係に「人としての努力」で克服すべきだということなのです。魔女とは無関係のこととして、目の前の問題を片付けたり、自分の「一人の人間として」の問題の整理、あるいは気持ちの整理などとして考えるべきなのです。ここを取り違えて、魔女として…などといった考え方をし続けると、いつまでも考え方が間違ったまま、日々それを悪化させることになってしまいます。それでは、問題が解決しないばかりか、余計な問題ばかりが増え、人間としても、いつまでも自分を誤魔化し続けることになります。

たしかに魔女になるということは人生の一大事です。
それは自分の人生の根本の部分に「魔女の思想」を置くことになるわけですし、実際に人生に大きな変化が何度か訪れます。

それゆえに「魔女の思想は生き方に関わるもの」だからこそ、それを切り離して冷静に考える訓練が必要なのです。魔女の思想と現実の人間関係や恋愛、仕事などを関連づけで考えてしまうことは明確な間違いですから、注意が必要なのです。

それに魔女はwise manでありwise womanなのですから、こうした「思考活動の区別」がしっかりできなければ「wise」とは無縁な存在になってしまいます。当然、魔女としても成功しないのです。

(初出:橘青洲ブログ 2007.8.15)

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